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青空の下、牛が草をはむ緑の草原の奥に、くじゅうの山なみが連なる

久住高原とくじゅう花公園 野焼きの草原と坊ガツル湿原・黄牛の滝

大分県竹田市の久住高原は、放牧と野焼きで保たれてきた草原です。くじゅう花公園から望む連山と阿蘇五岳、ラムサール条約に登録された坊ガツル湿原、稲葉川の黄牛の滝もあわせて紹介します。

くじゅう連山の南のふもとに、緑の草原が大きく広がっています。この草原が大分県竹田市久住町の久住高原で、名前は「くじゅうこうげん」と読みます。草原の北には久住山や大船山の峰が並び、斜面の草の多くはススキです。同じ竹田市には、連山の山あいに坊ガツル湿原があり、稲葉川の上流には黄牛の滝がかかります。

久住高原の草原と春の野焼き

高原の大地をつくったのは、一帯を埋めた火砕流(高温の火山灰や岩のかけらの流れ)です。火砕流は、阿蘇とくじゅう連山の火山が、噴火をくり返すなかで流れ出しました。草原が広がるのは、その上の、標高およそ600mから1,100mの斜面です。

高原を含む阿蘇くじゅう国立公園の草原は、人が使い続けたことで残ってきた草原です。屋根をふく茅(かや)を刈る野として、また放牧の場として、長い年月使われてきました。手を入れずにおくと、草原には木が育ち、やがて林へと移り変わります。草刈りと放牧、そして野焼きが、その移り変わりを抑えてきました。

野焼きは、枯れ草に火を入れて燃やす作業です。焼いたあとの草原は、新しく生え変わります。国立公園の草原では、春になると一斉に野焼きがおこなわれます。林にならずに残った草地には、ヒゴタイやキスミレなど、絶滅が心配される植物が多く残ります。

くじゅうの草原の野焼きは、「くじゅう四季の草原、野焼きのかおり」の名で、かおり風景100選に選ばれています。かおり風景100選は、土地の香りとともに残したい風景を、環境省が選んだものです。

金色に穂を広げたススキの原の奥に、雲のかかる山なみが続く
秋のススキの草原

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くじゅう花公園から望む連山と阿蘇五岳

くじゅう花公園は、竹田市久住町の高原にある花の公園です。阿蘇くじゅう国立公園の中にあり、園内に咲く花は、年におよそ500種類とされます。

公園の背には、久住山をはじめとするくじゅう連山がそびえます。その反対の方角に見わたせるのは、阿蘇五岳の山なみです。阿蘇五岳は、熊本県の阿蘇山の中ほどに並ぶ、五つの峰をまとめた呼び名です。

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山に囲まれた坊ガツル湿原

坊ガツル湿原は、竹田市久住町の、くじゅう連山のただ中にある湿原です。三俣山・平治岳・大船山の火山に囲まれた、盆地の中に広がっています。名前は「ぼうがつる」と読み、「坊がつる」や「坊ヶツル」と書かれることもあります。一帯は、阿蘇くじゅう国立公園に含まれます。湿原を囲む山々と、その登山口は、くじゅう連山の記事にまとめています。

数の少ない中間湿原と希少な植物

坊ガツルは、日本では数の少ない中間湿原(湧き水の湿原と雨水の湿原の、あいだの性質をもつ湿原)です。九重町のタデ原湿原も同じ中間湿原で、タデ原湿原の記事で取り上げています。二つの湿原では、ツクシフウロやシムラニンジンなど、希少な植物の生育が確かめられています。

ラムサール条約の湿地に登録

坊ガツルは2005年11月8日、ラムサール条約(大切な湿地を守るための、国どうしの条約)の湿地に登録されました。登録の名前は「くじゅう坊ガツル・タデ原湿原」で、二つの湿原が組になっています。坊ガツルの湿原の広さは、53ヘクタールです。

地元の人たちが復活させた野焼き

牧草を刈る場として使われていたころから、湿原は野焼きで保たれてきました。家畜を飼う農家が減ると、牧草を刈ることは少なくなりました。長く途絶えていた野焼きを、地元の人たちが中心となってよみがえらせました。湿原の植物は、毎年春のこの野焼きに支えられています。

緑の山々に囲まれた谷あいの底に、平らな湿原が広がる
山に囲まれた坊ガツル湿原

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竹田市の稲葉川にかかる黄牛の滝

黄牛の滝は、竹田市を流れる稲葉川の上流にかかる滝で、「あめうし」と読みます。「黄牛」は、あめ色の毛をした牛を指す古い呼び名です。水量が多く、しぶきを散らして落ちる滝で、まわりは緑の木々に囲まれています。滝の前には、でこぼこの石が並ぶ河原が広がります。

この滝には、かつて龍がすんでいたという言い伝えが残ります。高原の草原や山あいの湿原とは違い、ここでは川の流れが景色の中心になります。

木々に囲まれた岩の間を、白いしぶきを上げて水が落ちる
黄牛の滝

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出かける前に

高原の草原と野焼き、くじゅう花公園から望む山なみ、坊ガツル湿原、黄牛の滝を順に取り上げました。この記事は2026年10月に書きました。野焼きの日取りは変わることがあるので、出かける前に、竹田市観光ツーリズム協会の案内で確かめてください。

よくある質問

久住高原の草原はどうやって保たれてきましたか。
放牧と春の野焼きが長い年月続いたことで、林に変わらずに残ってきました。野焼きは「くじゅう四季の草原、野焼きのかおり」の名で、環境省のかおり風景100選に選ばれています。
くじゅう花公園はどんな公園ですか。
竹田市久住町の高原にある花の公園で、阿蘇くじゅう国立公園の中にあります。園内に咲く花は、年におよそ500種類とされます。くじゅう連山を背に、反対の方角には阿蘇五岳の山なみが見わたせます。
坊ガツル湿原がラムサール条約に登録されたのはいつですか。
2005年11月8日です。九重町のタデ原湿原と組になり、「くじゅう坊ガツル・タデ原湿原」の名で登録されました。
黄牛の滝はどこにあり、何と読みますか。
大分県竹田市を流れる稲葉川の上流にある滝で、「あめうしのたき」と読みます。かつて龍がすんでいたという言い伝えが残ります。

出典

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